イイ話を聞いて、そして何も起こらないことについて

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こんにちは。山田亨です。

 

さて、高いお金を払って、何か事業を成した人や

高名なセンセイのお話を聞いて「いい話をきいたなぁ」と感動し、

そして何も変わらない。

 

けっこう、そんなことありませんか?

 

勉強熱心な(笑)私は、過去かなりありましたね。

話を聞くこと自体が目的化している状態。

 

この状態をとっても戒めてくれる文章がありますのでシェアさせていただきます。

 

出典は、数学の若手研究者に贈られる世界的な表彰である「フィールズ賞」を

1970年に受賞した数学者広中平祐さんの随筆「生きること、学ぶこと」 (1984年/集英社文庫)

からの一文で、当時の世界的な数学者、岡潔さんの講義を受けた時の感想です。

 


(ここから)

 

「数学上の問題を解くには、 方程式を書いてコツコツやっても始まらない

 仏の境地に達すれば、何だってスラスラ解けるものだ」

 

 こういった表現だったかどうか正確ではないが、

 確か先生はそういう意味のことをおっしゃったと思う。

 

 聴講していたほかの生徒たちは、 先生の口からほとばしる神秘的な表現、

 深遠な哲理にほとんど酔っているかのように見えた。

 

 確かに先生の講義は、皆がかつて一度も聞いたことの無い斬新な内容だった。 

 

 知名度の高さにほだされていたこともあろうが、

 皆は何かの教祖を崇めるような目を先生に向けていた。

 

 私は二時限目の講義にも顔を出した。

 先生は依然として縷々と御自身の高邁な哲理を語られていた。

 

 私は講義半ばで教室から退出した。

 こういう先生の考え方についていっては、数学ができないと思ったからである。

 

 (ここまで)

 

道を極めた人の話は、 時に抽象的すぎて危ないというお話です。

 

高邁な哲理を聞いているうちに、わかった気になる。

ホレボレするような演説に「この人しかいない」とか思う。

 

こうなったら学習者としては失格です。

 

守破離という言葉もありますが、 健全な批判精神と、自分で考える姿勢。

何かを学び、体得するためには必要なことだということをこの文章は教えてくれます。

 

ちなみに、講義を退出した若き日の広中氏は

数学の技術的な本を読む方が大事とガウスの数論を熟読していたそうです。

 

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管理人:山田 亨 (Toru Yamada)

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米国CTI認定コーアクティブコーチ(CPCC)
The Leadership Circle プラクティショナー
NPO法人企業内コーチコミュニティ代表
TLCジャパンアソシエイツ
「まなゆい」ファシリテーター など

クライアントのロジックをたどりながら、そこに潜む発展を妨げる感情や思考のフレームを炙り出し、伸びやかな自己実現/リーダーシップの発揮を支援しています。

大阪府出身。元官僚。元アメフト部主将など

はじめての方は、まずはこちらをご参照ください。
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